太魯閣（タロコ）国家公園の太魯閣とは、この地域の少数原住民、太魯閣族からきているのでしょう。太魯閣族は現在での太魯閣観光の終点、天祥に集落を構えていました。太魯閣国立公園は、指定範囲が南北38㎞、東西41㎞、総面積9万2千ヘクタールの巨大な渓谷公園です。この大きさは東京の区部はもとより周辺の千葉、川崎、埼玉の一部をも含むような壮大なスケールです。
前には島自体が在りませんでした。太平洋側のフィリピン海プレートがユーラシアプレートと斜めに衝突し、ユーラシアプレートの縁を押し上げ台湾ができたそうです。現在でも毎年0.5センチ隆起を続けており、一日数回小さな地震が発生していると言います。この隆起が海岸から直ぐ3000m級の山々がそそり立っている理由です。左の地図を見るとよく分かりますが、台湾には4000mに近い山が幾つもあり、中央を背骨のように貫いています。この太魯閣国家公園の中にも南湖大山(3740m)のように3000m級の山々が並び、青水山などは海岸から僅か数㎞で2407mの高さにそびえ立っています。この一帯の大理石は両プレートがぶつかる造山活動で、大きな上下にゆすられる圧力で長い間かかって出来たもので、とてつもなく大きな一枚岩などでその壮大さを見ることが出来ます。数十メートルの狭い河岸に深さ1000メートルもの峡谷が続くのは、地殻運動による隆起と河川浸蝕が二つ同時に進行してきたからと言われています。斧で割ったようなV字型の深い峡谷は世界的にも珍しいそうです。
行きは双発のプロペラ機で台北・松山空港から花蓮空港まで30分、帰りは列車で3時間。国際線の中正国際空港から国内線の松山空港まで40㎞位離れており、リムジンやタクシーで40分くらいかかりますので乗り継ぎの時間に余裕を持っておいた方が良いです。タクシー料金は中正国際空港から松山空港迄空港タクシー割り増し料金含めて1200元、帰りは台北火車站(台北駅)から中正国際空港まで1000元でした。プロペラ機の座席は左右2席ずつ有り、片側1席のジェット機もありますから、外から見て思ったより広かったです。列車の旅も、海岸から急にそそり立つ山々が見れて面白いものです。列車は指定席ですが、席は順番に割り当てられるので自分の好みの指定席を取ることは出来ません。地図で見ると台北市内の松山空港から花蓮まで直距離100㎞、列車は海岸線を通るので150㎞位です。
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| 太魯閣国家公園ビジタ-センタ- | 紅い橋の麓に定番の狛犬 | 最初の遊歩道は「砂下礑歩道」 | 岩肌をくり抜いた歩道を歩く |
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| 一面の緑と橋脚の赤の対比 | 上流の砂下礑(Shakadang)地域から川の水は流れてくる | 水は澄んでいて青い | |
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| 立霧溪と書いてLiwu River、日本語風に書くと立霧川 | 橋を越えて太平洋へ注ぐ | 峡谷を下に遊歩道を歩く | |
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| この青さ、急流で大理石が溶け、その酸性成分が青くしている | 両岸に、V字型にそそり立つ岩肌 | ||
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| 透明感が高い青く透き通った水。岩は流水に削られて丸くなっている。 | |||
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| 青い流水 | 本当に垂直にそびえるよう | 総大理石造り | 億年単位の岩模様 |
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| 対岸の岩、全てが大理石です。しわの一つ一つが億年を経て大理石を生み出しています。 | |||
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| 2番目の遊歩道は「燕子口」 | 峡谷の間隔が16mと最も狭い | 岩壁の小さな穴は岩燕の巣 | 大理石をくり抜いた歩道を歩く |
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| 岩肌に雨風の浸食で無数の穴、そこに燕が巣を作ったことから、燕子口。歩道は200mと短い | 小さな滝が見えます | ||
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| 酋長岩：アメリカインディアンの横顔に見えますか? | 太魯閣観光の終点,天祥:祥徳寺 | 文天祥の銅像と七重塔の天峯塔 | |
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| 3番目の遊歩道「九曲洞」 | V字型の深い渓谷 | もっと水があると"鯉の滝登り" | 9の曲がったトンネルで九曲洞 |
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| 以前車道、今は歩行者専用 | 東西横貫公路は1万人,40ヶ月の工事、犠牲者212人,困難極める | 道路建設殉職者を祀る長春祠 | |
