• 南禅寺は、臨済宗南禅寺派の大本山で、正式には瑞龍山太平興国南禅禅寺といいます。南禅寺は1291年、亀山法皇が無関普門禅師(大明国師)を開山に迎えて開創されました。開山に迎えられた無関禅師は、その年の12月に死去されてしまいました。そこで1292年、法皇は第2世として規庵祖圓禅師(南院国師)を選任されました。禅寺といっても、離宮には伽藍として機能するものは一つもありませんでした。従ってその建立が規庵禅師に課せられたわけですが、入寺からおよそ15年の歳月を費やし、暫くその完成をみるに到ったのでした。規庵禅師が創建開山と呼ばれる理由です。伽藍のほぼ完成した1305年9月15日、亀山法皇は嵯峨の亀山殿で御歳57歳をもって崩御されました。
  石川五右衛門の伝説で有名な三門は1628年藤堂高虎が大阪夏の陣の戦没者慰霊のために寄進建立したものです。
  豊臣秀頼の寄進した法堂(はっとう)は明治28年に焼失して、明治42年に現在のものが建立されました。

• 南禅院：亀山天皇は、1289年離宮で出家して法皇となられ、離宮を寄進して禅寺とし大明国師を開山とされました。南禅院は離宮の遺跡であり、また南禅寺発祥の地です。庭園は当時のおもかげを残し、鎌倉時代末の代表的池泉回遊式で、周囲を深い樹林で包まれた幽玄閑寂の趣は格別です。作庭は亀山法皇ともいわれ、早くから、天龍寺庭園、苔寺庭園と共に、京都の三名勝史跡庭園の一つに指定されています。南禅院方丈は、1703年徳川綱吉の母、桂昌院の寄進によって再建され、総桧の入母屋造こけら葺きです。

• 天授庵は南禅寺の開山第一世大明国師無関普門禅師を祀る開山塔(開山の僧の遺骨を納めた石塔)として、1337年創建されました。しかし1447年南禅寺大火の類焼で焼け落ちました。1602年、細川幽斎の寄進によって、現存の本堂、正門、旧書院など全てが再建され、今日に至っています。本堂は優雅な柿皮葺屋根を持つ建築であり、光厳帝御銘の霊光塔を復興したものです。本堂前庭(東庭)は枯山水で正門より本堂に至る幾何学的な石畳を、数個の石と白砂で構成し、これに緑苔を添えたものです。池泉廻遊式の書院南庭は、庭園構想に鎌倉末期の特色を備えています。しかし明治初年に大幅改造がなされ明治調が濃くなっています。

禅宗南禅寺大本山の山門です。	三門(1628年)は五間三戸2階2重門の規模で左右に山廊、禅宗(唐)様、三門正規形式の雄大な建築
禅宗行事の中心,法堂(はっとう	本坊への正面玄関です。	書画屏風です。	大方丈の簡素な床の間です。
大方丈前面の庭園は俗に「虎の子渡しの庭」と呼ばれ、小堀遠州の作と伝えられています。
枯山水、石庭は禅宗の庭です。	大方丈の中を渡り廊下で歩く。	左下に1.2m位の大きな硯がある	方丈庭園は大きな枯山水庭園。
疏水は琵琶湖から京都に引かれた水路、現在は上水道に使用。		南禅院の庭園と方丈です。	周囲を深い樹林で包まれた閑寂
鎌倉時代末の代表的池泉回遊式で池の廻りをぐるっと回ります。		南禅寺の開山塔・天授庵です。	1337年開所当時の石畳。
本堂と前庭(東庭)。柿皮葺屋根を持つ本堂等全てが1602年細川幽斎の寄進で再建。枯山水東庭は,個の石と白砂,緑苔を添える。
書院南庭は庭園構想に鎌倉末期の特色を備える、しかし明治初年の大幅改造で明治調が濃くなる			正門も1602年再建。

2007/02/01