• このあたり一体は、国指定史跡「萩城城下町」として景観を保存しています。白壁や当時の屋敷も残り、城下町の雰囲気を醸し出します。

• 萩城城下町は国の史跡に指定されており、町筋は碁盤目状に画され、武家屋敷や町家が軒を連ねていました。今も町筋がそのまま残り、よく往時の面影をとどめています。菊屋横町、伊勢屋横町、江戸屋横丁と呼ばれている小路があり、萩藩御用達の豪商菊屋家、また高杉晋作誕生地、木戸孝允旧宅、青木周弼旧宅やなまこ壁の土蔵、門、土塀などが並んでいます。

• 青木周弼(しゅうすけ)旧宅　：　享和3年(1803)地下医青木玄棟の長男として、周防大島郡に生まれました。萩藩医能美洞庵に入門し、漢方医学を学んだ後、大阪に遊学して蘭学を修めました。さらに、江戸にて坪井信道、宇田川榛斎のもとで蘭医学を学び、一時長崎にも遊学しました。天保9年(1838)に藩医となり、藩の医師養成機関である萩南苑医学所(嘉永3年好生館と改称)の設立に尽力し、蘭学教授となり多くの子弟を教育しました。この建物は明治以降、郷土歴史家・安藤紀一氏の所有となり、昭和53年に安藤家より萩市が購入したものです。文化財の指定は昭和42年1月10日に指定された国指定史跡「萩城城下町」の一部です。建物自体は改造が少なく、当時の姿を残した貴重なものです。

• 木戸孝允(たかよし)旧宅　：　天保4年(1833)萩藩医和田昌景の長男として生まれ、後に桂家の養子となったことから桂小五郎の名でも知られています。木戸孝允は生まれてから嘉永5年(1852)に江戸に出るまでの約20年問をこの家で過こしています。この旧宅は、孝允誕生の部屋や庭園などよく旧態を残し、当時の藩医の生活様式を伺うことができ、国の史跡に指定されています。

• 高杉晋作誕生の地　：　萩藩大組士高杉小忠太の長男として天保10年(1839)に生まれ、安政4年(1857)に松下村塾に通い始めました。旧宅内に晋作の写真や書などが展示され、邸内には自作の句碑「西へ行く　人をしたひて　東行く　心の底そ　神や知るらん」や産湯に使った井戸があります。初代内閣総理大臣伊藤博文は晋作のことを句の師で「動けば雷電の如く発すれば風雨の如し」と詠んでおり、その句碑は下関に残っています。

鳥居のある寺、金比羅社・円政寺は神仏混交です。	円政寺の本堂は、通常のお寺になっている。	同じ敷地内の金比羅社は、神社です。	1858年作、高さ4.5mの日本一大きい石灯籠。
江戸屋横丁にある青木周弼旧宅です。改造が少なく当時の面影を残しているそうです。
萩名物、だいだいと白壁。	白壁の江戸屋横丁、右青木周弼	江戸屋横丁は綺麗な白壁です。	右が木戸孝允旧宅です。
木戸孝允旧宅です。一階196�u二階21�uの大きな藩医住宅です。江戸に出るまで20年過ごしています。
この壁は伊勢屋横丁です。板塀と白壁どちらも風情があります。
高杉晋作誕生の地は菊屋横丁にあります。関係するものが所狭しと陳列されています。

2005/06/01