• ロマンチック街道の締めくくりは、ノイシュヴァンシュタイン城になります。これにノイシュヴァンシュタイン城を造ったルートヴィッヒ2世が少年時代を過ごしたホーエンシュヴァンガウ城が加わります。両城とも、Schwan=Swan(白鳥)がモチーフになっています。

• 最初の有名な白鳥は、Neu=New Schwan=Swan Stein=Stone 新・白鳥・石　の城で、白鳥城とも呼ばれています。歴史の旧い中世のお城が多い中でノイシュヴァンシュタイン城は比較的新しいもので、1869年に着工し、建築に17年かけましたが、1886年ルートヴィッヒ2世失脚と同時に未完成のままとなっています。ルートヴィッヒ2世は1845年8月25日にミュンヘンで生まれ、18才でバイエルン国王の座につきますが、41歳に湖で謎の死をとげます。ワーグナーを傾聴し、ミュンヘンに迎えます。しかし政治経験は少なく、実際の政治からは離れていました。山々を歩き、孤独な生活を送ったルートヴィッヒ2世は、ワーグナーを愛し、自分の美学を追究し、それがノイシュヴァンシュタイン城建築へと向かったと言われています。建設費用は現在の金額に換算して200億円以上になるそうです。建築資金と借金が増大してきたため、政府は、ルートヴィッヒ2世を精神病と鑑定して国王の座から実務上追放します。1886年、ノイシュヴァンシュタイン城から連れだし、ミュンヘンの近郊のベルク宮へ移します。1886年6月13日、ルートヴィッヒ2世は医師と散歩に出かけたまま戻らず、医師とともにシュターンベルク湖で水死体となって発見されます。1869年、24歳の時に着工し、17年の歳月をかけたノイシュヴァンシュタイン城も構想の2/3が未完成で、1873年に城門館が完成、1883年に本丸完成、1884年からは本丸4階の王の住居は入居できるようになりましたが、ルートヴィッヒ2世の延べ滞在期間は僅か172日間でした。死後間もない1886年8月1日にノイシュヴァンシュタイン城は一般公開されます。美しい姿とは裏腹に悲しい歴史を持っています。

• もう一つの城ホーエンシュヴァンガウ城(Hohen=High altitude schwan=swan gau=area 高地にある白鳥エリア)は、麓のホーエンシュヴァンガウから直ぐ上に見上げる位置にあるネオゴシック様式の城です。ホーエンシュヴァンガウ城はノイシュヴァンシュタイン城を建てたルートヴィッヒ2世の父であるマクシミリアン2世が、1832〜1836年、4年かけて再建したました。元々はシュバンガウの王が12世紀に建てたものですが、その後跡継ぎが途絶え廃墟となっていたものをマクシミリアン2世が買い取って再建したものです。ルートヴィッヒ2世は人生の殆どをこの城で過ごしたと言います。ルートヴィッヒ2世は、丁度見上げる位置にあるノイシュヴァンシュタイン城の築城の様子を、この城から眺めていたそうです。

• 両城とも内部は撮影禁止です。窓から外の景色の撮影は出来ます。
  ノイシュヴァンシュタイン城へは、今回は歩いて行きましたが、便利なのはミニバスでまずマリエン橋迄行き、橋からシンデレラ城風の写真を撮って、歩いて下りノイシュヴァンシュタイン城に行きます。下から登りをずっと30分歩くより楽で且つ、写真好位置のマリエン橋も行けます。
  両城とも入場券は麓のチケット売り場のみで販売し、入場する時間が決まっていますので、早めに行ってチケットを買う方がよさそうです。
  見学時間 4月〜9月　09:00〜18:00、10月〜3月　10:00〜16:00　チケットの販売はそれぞれ一時間前から。今回は、ホーエンシュヴァンガウ城入場が11:05、ノイシュヴァンシュタイン城入場が13:15のチケットでした。ノイシュヴァンシュタイン城には歩いていきましたが、２時間間があれば余裕で行けます。ノイシュヴァンシュタイン城では、早く行き、20分近く待ちました。

麓のホーエンシュヴァンガウ	ホーエンシュヴァンガウ城。	すぐ見上げる位置にあります。	ルートヴィッヒ2世は、
少年時代を、この城で	過ごしました。	1832〜1836年、4年かけて	マクシミリアン2世が再建。
城入り口の噴水です。	ホーエンシュヴァンガウ城の窓から見おろしたアルプゼー湖と山々です。
城の窓からホーエンシュヴァンガウの街と中庭を見下ろす。		中庭に降りてライオンの噴水。	中庭の白鳥の噴水です。
ホーエンシュヴァンガウ城から見上げるノイシュヴァンシュタイン城です。小高い丘の上にあります。
麓から30分かけて山を登っていくと大きなノイシュヴァンシュタイン城が現れます。
最初に城門をくぐります。	城門から城の中心部を見上げます。		楼塔が高くそびえます。
内側からの城門館です。	城門近くの楼塔です。	中庭から見た城の中心部です。	中庭側から見た右翼です。
中庭から見た城門館です。	城の窓から見た入り口の城門。	最高の視点というマリエン橋	城の窓から広く見渡せます。
帰りに見上げるノイシュヴァンシュタイン城です。		馬車でも登れます。	城門前で多くの見学客が待つ

2005/04/01