エコーポイントは少しずつ改修を続けており今回見たときには説明用に1m x 1.5m位の立て看板を建てようとしているところでした。
　　　　
参考になりますので、この立て看板の和訳を下に載せます。

同時に人工の石碑のようなものも建てようとしていました。
　　　　　



更にもう少し詳しく知りたい場合は、英文のみですが案内板の写真を載せておきます。
　　　
　　　　

白人の入植

1813年5月、グレゴリー・ブラックスランドとウイリアム・ローソン及びウイリアム・ウエントワースの３人はブルーマウンテンを横断した最初の英国人入植者でした。ウイリアム・コックスと30人の受刑者は1814年から15年にかけてバサーストへの道路を建設しました。50年後、山々を横断する鉄道が建設された。

観光はブルーマウンテンにおける最初の産業でした。1880年代にはジョン・ノースがジャミソン渓谷の西側でオイル・シェール（油頁岩・ゆけつがん）と石炭を掘りました。更にマックスウエル一家が農業用に西側を開拓しました。

沢山の遊歩道や見晴台がジャミソン渓谷沿いに建設されました。1920年代にはジャミソン渓谷とエコーポイントがニューサウスウエルス州で最も有名な国内の観光地になりました。1930年代始めには遊歩道の建設が頂点を迎え、大階段(Giant Stairway)やエコーポイントとジャミソン渓谷、カトゥーンバ駅、ロイラ滝を結ぶプリンス・ヘンリー断崖遊歩道が建設されました。

1950年代後半にはワラガンバ川にダムを建設して、ジャミソン渓谷がシドニーの水源確保のための貯水池になりました。


世界遺産

非先住民によるブルーマウンテンの保存は、1860年代、最初の開発からの保護地域設定で始まった。その後70年に亘って、この地域の沢山の滝、崖、森林、水源が保存されました。

地域社会の管財人が公園を管理し、遊歩道、展望台やその他の観光施設を開発しました。エコーポイントでの最初の保護は1883年に告示されました。1934年には自然保護論者のMyles Dunphyが「予定となっている大ブルーマウンテン国立公園」地図を出版しました。オーストラリア自然保護運動の発展がブルーマウンテンと強く結びついていきました。

ブルーマウンテン国立公園は1959年に設立されました。それ以来、規模が拡大し続けています。1989にはジェフ・モズリーがその著書「Blue Mountains for Heritage」の中に挙げ世界遺産推進の最初になっています。2000年11月、大ブルーマウンテン世界遺産地域は傑出した生物の多様性と進行中の生態学的且つ生物的な進化の記録が認められました。この地域社会は引き続きこの地域を、この地域のボランティア森林保護グループと保護団体によって保護していきます。


ムガダーの夢

年輩のグンドゥングーラ住民よりゲドゥンバーへようこそ

グンドゥングーラの景観はアナンガス、グーリス、クーリス、ヌンガス及びムリスに認められています。

この古くからある地方では土地と肉体及び精神の関係が一体になります。この景観がグンドゥングーラの精神を反映しています。

この土地は住民のスピリッツ(精神)の母です。この土地は生き物の遺産を支えています。全てのものは祖先から受け継いできた景観の中にその存在意義を持ちます。

住民と地域は霊的な夢見る物語によって育まれます

ゲドゥンバーはエコーポイントから見える渓谷の名前です。この土地の名前は入植者によりケデゥンバ、ゴドゥーバ及びカトゥーンバと呼ばれていました。エコーポイントとシスターの東サブライム・ポイントに挟まれた盆地はグンドゥングーラ女性の国です。キングス高原からネピアン川へ更に東に行った土地はムガダーと呼ばれています。よく知られたスリーシスターズはセブンシスターズの一部です - ムガダーの夢。この物語は数千年に及び、そして、オーストラリア中のその他の重要な夢見る地域と人々に関連があります。

ムガダーの夢はプレイアデスとオリオンの星座の中で語られます。ムガダーは人々の意識に影響を与えます。というのはその到来は惑星委の大変動の時期を意味します。断崖に刻まれた古代の石彫り彫刻は夜空の星の航路を示しています。

これらの夢物語は伝統的な管理人だけに属しており、様々なレベルで語られてきました。伝統的な慣習や風習ではセブンシスターズの全物語を十分な経験をつまない人々に伝えることを禁止しています。

ビリー・リンチ[1830年代〜1913]はグンドゥングーラの指導者でした。ヨーロッパ人の開拓の初期の頃の衝撃を経験したリーダーで生き残って大家族を育てメガロング渓谷とカトゥーンバ地域の人々から愛される一員となりました。


土地の形成

ブルーマウンテンは数億年かけて徐々に進化して来ました。ブルーマウンテン上部の断崖は2.48億年から2.13億年前に形成されたナラビーン地層に属します。

その時代には、巨大な湿地帯が川の堆積物におおわれることによって徐々に石炭に変化しました。古代の川の体系がこの地域に広大な量の砂を堆積しました。

約9500万年前は海底はオーストラリアとニュージーランドのあいだに拡がっていました。全東部の山岳地帯は巨大な地球の動きによって隆起しました。海岸の平原はその時沈下し、東部の山岳地帯が露出した高原となって残りました。

今日の景観

山岳の水流が砂岩層の上部を削り、地層を縦に繋ぐ役割を担いました。

柔らかい粘度岩が途中で下がり、断崖の底辺では簡単に浸食されました。

柔らかい地層が浸食されたために、支持を失った断崖部分が崩壊しています。崩壊は今日も続いており、渓谷を非常にゆっくりと拡げています。


動物と植物

ブルーマウンテンで最も一般的な木はユーカリの木です。ここでは90種類以上見られます。ユーカリの木は、食物や対比場所として使う、虫、鳥や哺乳類と共に、数百万年に亘って進化してきました。

ある種のブルーマウンテンの花は鳥や小さな哺乳類を惹きつけるために寒い季節には沢山の花蜜をつけます。これらの動物は、昆虫が活発でない季節に、これらの花に受粉させます。

この地域の殆どの動物は夜間に行動します。グライダーとフクロネズミは木の空洞に棲んでいます。小さなバンディクートやワラビー(小さなカンガルーと呼ばれている)及びウォンバットは森の地上に棲んでいます。珍しいトカゲや蛇などの多くのは虫類もいます。

ハニーイーターのさえずりや鳴き声、オウムのガーガー鳴く声、大きな白黒のフエガラスのカーカー呼ぶ声などはこの地域での代表的な鳥の鳴き声です。スズドリはエコーポイントを数百メートル下ったユーカリの木々の中で聞くことが出来ます。秋には北に渡る途中に、春には南に渡る通過点として、沢山の渡り鳥のハニーイーターが通過していきます。

2003/09/01